【コレステロールのために卵は1日1個が限度】それは違います!

コレステロールが上がるので、卵を食べるのは1日に1個が限度だと信じていませんか?実はそれ、間違いなんです。コレステロールが上がるどころか、卵は「完全栄養食品」と言われるほど体にいい食品です。卵についての本当の話、お聞かせしましょう。

卵は1日何個が限度?

卵を1日1個以上食べるとコレステロールが上がると思っている人は多いようです。卵は確かにコレステロールが高い食品ですが、コレステロールの高いものを食べてすぐコレステロール値が上がると思うのは間違いです。卵は1日3個までなら食べてもいいと言われています。それらの理由を、これから詳しくご案内します。

卵を食べてコレステロールはあがる?

卵をはじめ、コレステロールの高い食品を食べると直ちにコレステロール値が上がってしまうと思いがちですよね。でも、それは違うんです。

因果関係なし

体内の血中コレステロールは7割が肝臓で合成されます。細胞を覆う細胞膜の材料になったり、各種ホルモンの生成や消化吸収を行う胆汁酸を作るために働きます。食物から摂取するコレステロールは残り3割程度ですが、それが直接コレステロール値に反映されるということはありません。

体にはコレステロールの摂取が増えると肝臓での生成を減らし、コレステロール量を調整するという機能があります。コレステロールの高い食品を多少摂り過ぎても、一気にコレステロール値が上がるということはないのです。

コレステロールが上がるとされたわけは

卵を食べるとコレステロール値が上がるという説が定着しているのは、1913年のロシアで行われた実験の結果によるとされています。その実験とは、ウサギに卵を食べさせるもので、その結果、血中コレステロールの増加が認められたことから「卵は血中コレステロールを増加させる」という結論に至ったというわけです。

しかし、草食動物のウサギに動物性の食品を与えれば当然コレステロール値は上がります。草食動物と雑食の人間では体の構造が明らかに違うので、実験の前提が間違っていると指摘されています。

善玉コレステロールを増やす

卵に含まれるオレイン酸やレシチンは善玉(LDL)コレステロールを体内に増加させ、悪玉(HDL)コレステロールを減らす作用があります。卵はコレステロール値を上げるどころか、その逆で、むしろ積極的に摂るべき食品といえますね。

科学的にも証明

その後、日本で卵とコレステロールの実験が行われています。1981年、健康な成人が1日5個から10個の卵を5日間食べ続けるという実験で、最高の10個を食べた人でも、コレステロール値はほとんど変わらなかったといいます。

1日3個ずつ2週間連続で摂取するという実験でも、ほとんど変化はなかったという結果が得られています。

かえってカラダにはいい

卵は栄養豊富で、かえって積極的に摂るべき食品です。

「完全栄養食品」

卵は「完全栄養食品」と呼ばれるほど、ビタミン・ミネラルが豊富です。ビタミン類ではビタミンB2をはじめ、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンE、ビタミンD、葉酸が、ミネラルではカルシウム、マグネシウム、亜鉛、セレン、鉄などが、バランスよく含まれています。

必須アミノ酸がバランスよく

タンパク質は20種類の必須アミノ酸から構成されていますが、その中でも食物から摂取しなければならないのが必須アミノ酸です。卵にはその8種類ある必須アミノ酸がバランスよく含まれています。

足りないのはビタミンCと食物繊維だけ

多くの栄養素をバランスよく含んでいる卵は、足りないのはビタミンCと食物繊維だけとも言われています。サラダなどに添えるだけで、栄養バランスのいい食事にすることができるのです。

食べ過ぎは禁物

卵はたくさん食べてもコレステロールを上げないことがわかりましたが、食べ過ぎが良くないのも事実です。

コレステロールではなくカロリー過多に

実験で1日10個食べてもコレステロール値はほとんど変わらないという結果が出ましたが、コレステロールの点では良くても、たくさん食べればカロリー過多という問題が起きます。

1個のカロリーは?

卵のカロリーは1個90カロリー。ごはん茶碗半分ほどですが、食べ過ぎはカロリーを上げてしまいます。ほかの食品とのバランスも考えて、1日3個ぐらいまでを限度に食べるのがいいかと思います。

あまり食べてはいけない人

卵は健康な成人であればたくさん食べても直ちにコレステロール値を上げるものではなく、体内でコレステロールの調整が働きます。しかし、次に述べる人は注意が必要です。

脂質異常症の人

血液中の脂質(中性脂肪やコレステロール)が多く、脂質異常症と診断された人は、卵の過剰摂取は控えましょう。すでに血中コレステロールが高い状態なので、体のコレステロール調整機能がうまく働かない可能性があるからです。

コレステロール値が高い

脂質異常症と診断されていなくても、コレステロール値が高めの人はやはり食べ過ぎに注意が必要です。コレステロールがさらに上がって脂質異常症になる可能性が高くなります。

卵アレルギーには注意

卵アレルギーは食物アレルギーの中でも多いアレルギー症状です。子供に多く見られますが、成人してから発症する場合もあります。アレルギーの症状としては皮膚のかゆみ、じんましん、下痢やおう吐などがあげられます。

主に卵白がアレルゲン

卵アレルギーといっても、生卵だけがダメで加熱すれば大丈夫な場合もあります。主にアレルゲンがあるのは卵白で、卵白に含まれる「オボムコイド」というタンパク質が特に強いアレルギーを起こすと言われています。血液検査で「オボムコイド」にアレルギーがあると確認された人は、黄身だけは食べられるわけですね。

卵とその加工品は除去

加熱・非加熱関係なく、卵全体にアレルギーのある人は卵だけでなくその加工品も食べられません。今はアレルギー対応で卵を除去した食品も多く販売されていますので、それらをうまく活用したいですね。

子どもは軽くなっていく傾向も

子供のころに卵アレルギーがあっても、成長に従い軽くなり、治っていく場合も多いようです。子どもは消化能力や免疫システムがまだ未発達のため、アレルギー反応を起こしやすいのです。それも大人になるに従い発達してくるので、アレルギーも治ってくるわけです。大体3歳をピークに治癒していく傾向にあります。

卵を1個以上食べてもコレステロールは上がらない!ただカロリーには要注意

卵を1日1個以上食べても、コレステロール値に大きな影響はないということが分かりました。それどころか完璧ともいえる栄養バランスで、大いに摂るべき食品です。ただ、脂質異常症の方など例外もありますのでご注意ください。食べ過ぎはカロリーを摂りすぎるのでNGです。ほかの食品とバランスよく食べることで、健康に貢献してくれることでしょう。